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ボロロ族 (ウォダベ族)の美男子コンテスト:ゲレウォール,
ニジェール,サハラ砂漠:

取材コーディネーターの撮影現場からの写真:

フラニ族は様々な呼称のある民族です:フラベ族=Fulbhe、単数ではプロ=Pullo、フルベ族=Fulbeとも称される。又、その他にもフラ族=Foulah、フルフデ族=Fulfulde、プール族=Peulh、プル族=Peul 、プラール族=Pular、セネガルではトゥクロール族とも呼ばれる民族です。
フラニ族は西アフリカに広く分布し、セネガル、モーリタニア、マリ、ニジェール、チャド、カメルーンの北部にも暮らしている民族で、現在は定住しているフラニ族も大分増えましたが、多くのフラニ族は今でも遊牧生活をしています。
ウォダベ族はフラニ族の一派です。ウォダベ族はマリ、ニジェール、チャドとカメルーンで暮らしている遊牧民です。日本語では通常"ボロロ族"と呼んでいますが、実はこの「ボロロ族」という呼び方は他民族の人しか使わない呼び方であるため、軽蔑的で否定的な意味合いが含まれます。つまり「捨てられた羊飼い」と言う意味のせいで、日本語の「百姓」よりもかなり強いニュアンスを持つ、失礼な言い方にあたるのでお勧めできません。
「ゲレウォル」(Guéréwol)祭り:
雨季が明ける9月の中旬から10月末めでの間、ウォダベ族の中でも主としてニジェール、チャド、カメルーン北部地域に分布する羊飼い達が参加するのが「ゲレウォル」(Guéréwol)祭りです。ウォダベ族だけではなくトゥアレグ族も参加します。ゲレウォル祭りは色んな場所で行いますがこの行事の開催場所で一番よく知られているのは、ニジェール北西部にあるインガル(Ingall)という地域です。雨季明けなので、年中サハラ砂漠内で分散している遊牧民複数のグループが全員集まっても、家畜の餌(草)に困らない唯一の場所と時期を選んで行う祭りです。その祭りの中でウォダベ族の美男子コンテストがあります。伝統的衣装やメイクで着飾って踊るのは独身者に限られた青年たちで、若い女性が美男子を選ぶ、いわゆる美男子コンテストです。若者同士が結婚相手を見つけ、ナンパする機会です。また都会に住むウォダベ族出身者たちにとっては、通年で遊牧生活を送るために会えない家族が、一堂に集会できる年一回の行事となっています。ニジェールは美しい!